ファビア ワールド ラリー カー
( Fabia World Rally Car )

2003年 ドイチュランド・ラリーから参戦しているシュコダの2代目ワールド ラリーカー。

先代「オクタビア WRC」はその大柄なボディから「白鯨」と呼称されるほど大きなボディをもつ。しかし、ホイールベースは短いというアンバランスなレイアウトを持っている。
さすがにバランスが悪く、スプリントラリーではライバル勢のスピードに付いて行く事はできなかった。

そして、プジョー「206 WRC」がロングバンパーを装備した車両を2500台製作し、それをベースカーとする。と言う事をFIAに認めさせる。
このため、シュコダはレギュレーション上では使用不可能な車でもロングバンパーを装備した車両を2500台製作すればベースカーとして使用可能になる事を知り、コンパクトカーである「ファビア」をベースとしたロングバンパー装備の「ファビア RS」を2500台生産することを決断。

こうして、「206 WRC」に匹敵するコンパクトさを持つ「ファビア WRC」は誕生する。
ただ、見た目が「206 WRC」に近くなったとは言へ、シュコダ自体の技術力はまだまだ低くエンジンは非力でアクティブ・デフのプログラムも改善の余地が大いにある状態である。
しかし、ディディエ・オリオールの開発能力は高く 未来はすぐに開けるのではないだろうか。

-2003年シーズン-
前半戦 2002年シーズンに敗北を喫したヒュンダイ「アクセント WRC」より上位に着け、シーズン半ばで新型のファビアが登場。
さらなる活躍が期待されたものの信頼性が低く、前半戦のオクタビアの様な活躍は出来なかった。
結局 シーズン終了までファビアの信頼性は良くならず、活躍は出来なかった。
2004年はマシン開発を優先するため参戦規模を縮小し、ヨーロッパラウンドのみ参戦の予定。
2003年の三菱の様にマシンの開発に集中する様だ。

-2004年シーズン-
ヨーロッパラウンドのみの参戦となる。
相変わらずのトラブルオンパレードになり完走もままならない状況が続く。
入賞も1回のみに留まる。
改良型の投入が待ち遠しい。

-2005年シーズン以降-
待望の改良型が投入される。
トラブルオンパレードは改善され、完走率はかなり向上する。
ただ、エンジンも改良型が搭載されるが戦闘力は上がっておらず、入賞もままならない状態は変らなかった。

2006年も状況は変わらず、最上位は5位。

当時としては理想的な車体の大きさでエンジンも数値的には申し分無いパワーとトルクを持っていた。
戦闘力の無さがサスペンションなのか、デフなのか、ギアなのか・・・・。
何だったんでしょう。