クーペ キットカー
(Coupe kit car)

ヒュンダが1997年 後半戦より投入したF2 キットカー。
WRCの「FIA 2リッタカップ」に参戦する。
自然吸気の2.0Lエンジンを搭載し、前輪駆動。
同世代としてはプジョー「306 Maxi」やセアト「イビーザ キットカー」がある。
対する「クーペ キットカー」だが、エンジンパワーが250ps程度と非力。
全長の長い大柄なボディの割にホイールベースが短く、オーバーハングの大きい車体であった。
車重も重く、1,000kg程度ありライバルよりも40kg重い状態であった。
全幅も控えめで1,730mmと細い。

1998年より本格的な参戦を開始し、ドライバーもWRCにて優勝経験のある「ケネス・エリクソン」を迎える。
しかし、マシントラブルが頻発しほとんどリタイアに終わり、
数少ない完走であったが最上位はクラス3位と奮闘する。

1999年になると、改良型の「クーペ エヴォリューション2」を投入。
エンジンを改良し、パワーは265psまで上昇する。(これでもまだ低いのだが・・・)
全幅も1,770mmに拡大し、重量も950kgまで軽量化する。

それまで、F2チャンピオンに君臨していたセアトがワールドラリーカーにステップアップし、ライバル不在と思われたが、
ルノーのディーラーチームおよびルノーを使用したプライベーターが多数参戦する。
ルノーの「クリオ Maxi」「Maxi メガーヌ」勢はほぼ全戦へ参戦し、10戦のみの参戦であったヒュンダイは苦戦。
5回のクラス優勝を達成するものの、3戦で全滅。
結局、前半戦で大量得点を稼いだルノーに及ばず、タイトル獲得は叶わなかった。

その他、
アジア・パシフィックラリー選手権にて1999年に2L タイトルを獲得する。