C3 ワールドラリーカー
( C3 World Rally Car )

先代の「DS3 WRC」においても2011、2012年とダブルタイトルを獲得したシトロエンであったが、2013年〜2015年はフォルクスワーゲンに惨敗。
2016年は参戦を休止し、新車両規定となる2017年に向けて「C3 WRC」の開発に専念する。

他ワークスがゴテゴテの空力パーツを搭載する中、シトロエンはシトロエンらしいシンプルで見た目のスッキリしたマシンを開発する。

フロントバンパーは大型の開口部が設置され、ボンネット両端に設けられたアウトレットに空気を通す事でダウンフォースを確保。
開口部の横にはフロントブレーキ冷却用ダクトが設置される。
側面にはカナードが2枚設置され、ダウンフォースを稼いでいる。

フロントフェンダーは上部の後側を跳ね上げてダウンフォースを稼いでいる。
跳ね上げ部の後ろは化粧板で側面からは見えなくなっているが、空洞になっており、フィンが設置されている。

リアフェンダーはフロントバンパーと同様に下から空気を吸い込んで上部に吐き出す事でダウンフォースを得る構造で、フェンダー前のボディサイドから空気を取り込み、フェンダー上部に抜ける構造としている。
カナードやフィンは装着されていない。

リアウィングは他ワークスと形状が異なりステーがウィングを吊り下げる形状となり、翼端板は宙に浮き、子ウィングは装備されていない。
ステーがスプリッターの代わりとなるこの形状は「スーパーGT」でも使われている形状で、ウィング自体は平らではなく、中央が凹んだ形状となる。

リア下部には大型デフューザーが装備され、リアバンパーより飛び出した形状となりダウンフォースを稼ぐ。

空力に関してはボディ外になるべく見えない様な作り方をしており、見た目がスッキリしている。

「DS3 WRC」に比べると、ホイールベース、全長は長くなっており、全幅も新規定に合わせて拡大している。

エンジンはリストリクター径の拡大によりハイパワー化しているが、最大トルク発生回転数が1,000rm程度高くなっているため、高回転を意図的に維持する必要がある。

ドライバーはエースをクリス・ミークとし、クレッグ・ブリーン、ステファン・ルフェーブルが脇を固める。

2016/12/23 新規作成