他のメーカーがあくまで市販車に似せたボディを持つマシンを投入してくる中、フォードはグループB専用のボディを持つ「RS200」を開発する。
ボディ以外にも、「RS200」にかけるフォードの意気込みはマシンの随所に見られる。
特徴的なのはエンジンとミッションの配置位置だ。ミッションはエンジンに隣接が普通だが、重量配分やマシンの低重心化を狙ってエンジンは後ろ、ミッションは前に分割されている。そのため、エンジン自体からミッションに1本のドライブシャフトが繋がり、さらにそこから後ろに伸びるドライブシャフトが出ている。
他にも、前後共に2つのダンパーを持つツイン・ショックアブソーバーやアルミハニカムを使用した強固なモノコックを持つ。
惜しむべくは、生産の遅れによりホモロゲーション取得が遅れ1986年の第2戦 スウェディッシュまで登場できず、さらにドライバーの死亡事故の発生によるグループBの頓挫。
わずか4戦を戦ったのみで「RS200」はその役目を終えてしまう。
最高位はデビュー戦での総合3位。

イギリス国内選手権では活躍しており、1986年にマーク・ロヴェルがタイトルを獲得している。